2025年7月27日 主日礼拝メッセージ 「全世界へ向けての旅」

メッセンジャー:仁科宣雄師

目次

 「全世界へ向けての旅」                      使徒の働き 13章42~52節

本日の御言葉
  全世界に出て行き、すべての造られた者に福音を宣べ伝えなさい。
                        マルコの福音書 16章15節

旅には色々目的があり、その目的によっては楽しいばかりではないでしょう。課題を抱えての旅は重いものがありますが、一人ではなく二人なら軽くなります。また、課題を果たし終えたなら何よりの土産として持ち帰れることでしょう。

Ⅰ.異邦人教会―アンティオキア教会の誕生     11章19~26節

エルサレム教会への激しい迫害と同時に、散らされた信者たちによって主のことばは広がりました。アンティオキアまで来た信者たちの中で,ギリシャ語を話すユダヤ人たちは、同じギリシャ語を話す異邦人に福音を伝え、世界で初めて異邦人主体の教会が誕生しました。エルサレム教会は「聖霊と信仰に満ちた」バルナバを送り、生まれたばかりの教会を励まします。バルナバは、今後の異邦人宣教にはサウロが欠かせないと確信し、彼を捜し出して呼び寄せ、救われたばかりの人々を教育し、その成長に取り組みました。この時から使徒たちは「クリスチャン(=キリストの者」」と呼ばれるようになり、ユダヤ教の一派とは明らかに区別されるようになります。

Ⅱ.聖霊による世界宣教への派遣     13章1~3節

アンティオキア教会で指導者たちが礼拝を捧げていると、聖霊なる神が「バルナバとサウロを聖別して、わたしが召した働きに就かせなさい」と告げたのです。指導者たちは神の導きを確信して、バルナバとサウロ、そして助手としてヨハネ(バルナバの従兄、別名マルコ)を宣教のために送り出しました。教会の人々も神の祝福を願い、三人を神の恵みの御手にゆだねる祈りを捧げ送り出したのです。世界宣教は個人的な思い付きや行動としてではなく、教会全体のわざとして開始されたのでした。

Ⅲ.聖霊に導かれる旅     13章4~52節

(1)キプロス島での伝道(4~12節)…島中を巡回し伝道しますが、それ妨げようとする魔術師を「聖霊に満たされた」サウロが打ち負かしました。地方を治めるローマ人総督は、その奇跡よりも「主の教えに驚嘆し主を信じた」ことに目を向けましょう。この時からサウロは「パウロ」と呼ばれます。今後異邦人社会で生きるために、ユダヤ人名ではなく、ローマ名に代えたのです。また「低い、小さい者」と言う意味のごとく、神の前に、人の前に歩む生涯であることを意識したことでしょう。

(2)ピシディアのアンティオキアでの伝道(13~52節)…困難な旅ですが、二人は恐れることなく、聖霊の力を受けて進み、会堂において主のことばを求められます。サウロは①神のあわれみと恵みは尽きない。神は父祖たちに約束されたことば通り、救い主を送られた。②イエスの十字架の死と復活による救い。③イエスによる罪の赦しと信仰義認について語りました。さらに主の言葉を求めて人々は集まります。が、妬みに燃えるユダヤ人たちによってパウロたちは町を追い出されるのでした。

(3)ヨハネの離脱…「一行から離れて、エルサレムに帰った」には訳があったでしょう。キプロス島でのバルナバとパウロの様子を見て、またはこれから続く旅がきついと感じてか…、いずれにしても若いヨハネは、自分の信仰と向き合う時となったようです。その神との時を経て、「マルコの福音書」を記すまでに成長していったのです。

結 論

伝道は一人ではなく、教会の使命であり、神が送り出してくださるものです。主のことばを信じた一人の生き方が変わることで、周りが変わります。私たち自身が喜びと聖霊に満たされつつ、真の命を与え得る「いのちのことば」を固く握って、社会に遣わされていきましょう。

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