2025年7月20日 教団伝道デー礼拝 「全ての壁を取り除く主」

メッセンジャー:仁科宣雄師

目次

「全ての壁を取り除く主」                      使徒の働き 10章1~16節

本日の御言葉
  あなたがたは、もはや他国人でも寄留人でもなく、聖徒たちと同じ 国の民であり、
  神の家族なのです。
                             エペソ人への手紙 2章19節

 身近な所で多くの外国人を見ますが、全ての人は、神が造られたという事実に基づいて人間としての価値観は同じです。「区別」と「差別」を取り違えることなく、お互いの理解を深め、益とし、神の家族となっていけるなら素晴らしいことでしょう。

Ⅰ.「伝道の門戸」を開く主の備え        10章 1~23節

①コルネリウスへの幻…ローマ軍の百人隊長コルネリオスは、ローマ人ですが、イスラエルの神、まことの神を信じていました。ただ、まだ「全ての人を罪から救う」福音を知りませんでした。ある日、幻の中でみ使いから「あなたの祈りと施しは神の御前に上って、覚えられています。ヤッファにいるペテロを招くように」と命じられました。ペテロが何者で、何のために彼を招くのか知らされていませんが、部下を遣わしました神はコルネリウスの信仰に目をとめ、福音を届けたいと願われ、「異邦人にも罪の赦しの救いをもたらす」という「劇的な変化」を計画されたのです。

②ペテロへの幻…屋上にのぼり祈っていた時、彼は敷布のような入れ物が天から降りてくるのを見ました。その中には、「食べてはならない」と禁じられている生き物が入っています。「それをほふって食べなさい」との神の声を、彼は反射的に拒みました。ペテロは、「皮なめし職人の家に滞在している(6節)」と、ユダヤ人たちはこの仕事を不潔な商売として彼らに近づく人はいませんでしたから、ペテロは偏見を和らげたのでしょう。しかし、この「食べ物」に関しては、自分を譲ることはできません。主は「神がきよめた物をあなたがきよくないと言ってはならない」と告げられました。主が三度も同じやり取りをもって迫るほどにペテロにとっては許されないことだったのです。ペテロが神のみ思いを知ろうと思いめぐらしている時、聖霊が、ちょうどコルネリウスの使いがペテロの家に来ていることを伝え、彼らと一緒にコルネリウスの元へ行くようにと命じるのでした。コルネリウスの使いは,ペテロに「私たちのご主人様があなたをご自分の家に招いて、話を聞くようにと聖霊に示されました」と告げます。

Ⅱ.二人を合わせる聖霊     10章 24~33節

 ペテロは「異邦人の家に入ること」にためらいますが、神がこのことを導かれていると確信し、客として入って行きました。神はこのような迷い、ためらいを覚えるユダヤ人たちの心を大胆に改革していきます。2人の間の「固いしきたり」が聖霊によって取り除かれたのです。

Ⅲ.「すべての人の主」を父とする神の家族    10章 34~43節

ペテロは、ユダヤ人も異邦人も神の御前に出ることが許されていること、神を恐れ、求める人はすべて、神に受け入れられることを確信し、ナザレのイエスはキリストであり、人々が十字架にかけて殺しても3日目によみがえり、今も生きておられ、さばき主であると同時に、信じる者に罪の赦しを与えるお方。イエスは人に神との平和をもたらせてくださった救い主であり、全ての人の主。そのイエスを信じる者は全ての人が救われると語りました。この時、異邦人である彼らの上に聖霊がくだりました。ペテロたちは、神が彼らを受け入れた明らかな印をその目で見たのです。

結  論

聖霊によって、福音はユダヤ人という枠を超えて異邦人に及び、さらに全世界へと救いを求めるすべての国の人々に届けられていくことになりました。「全ての人の主」を遣わされた神を、父なる神と告白する「神の家族」に加えられる恵みを覚えつつ、感謝し、賛美してまいりましょう。

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