メッセンジャー:仁科宣雄師
「主により頼み続ける旅」 (使徒の働き 14章8~18節)
本日の御言葉
彼らは…神が自分たちとともに行われたすべてのことと、
異邦人に信仰の門を開いてくださったことを報告した。
使徒の働き14章27節
初めての地を旅行する時、ガイドがいれば心強いです。治安のよい日本ではありえないことが起こります。警戒心を強くし、様々なアクシデントが起こる中で、帰宅するまで安全を祈りつつ、良い報告ができ、お土産話となるようにと願うことです。
Ⅰ.信じる者と信じない者 (14章1~7節)
シリアのアンティオキア教会から送り出されたパウロたち一行は、問題や妨げが立ちはだかる中にあって福音を語り続けました。聖霊によって一行は、イコ二オンの町に導かれますが、福音を拒絶するユダヤ人の扇動により、異邦人たちは二人に悪意を抱くようになりました。それでも二人が主によって大胆に語ると、主は二人を通して奇跡を行い、福音をはっきり証しされました。それによって町の人々は、福音を信じる人、信じない人…二派に分かれます。信じる者たちには愛と喜びが、信じない者たちには妬みと憎しみが起こります。騒動の中で、自分たちを石打にしようと考えていることを知り、一行は約30キロ離れたリステラへと歩みを進めました。
Ⅱ.リステラでの説教「天地創造の神・生ける神」 (14章8~18節)
パウロは、主のことばに耳を傾ける足の不自由な人に「癒されるにふさわしい信仰があるのを見て」、祈るとその人は歩けるようになりました。リステラの人々は、ギリシア神話の神々が人間の姿であらわれたと受け止め、パウロとバルナバにいけにえを捧げ、礼拝しようとします。パウロはそのような礼拝行為を見て、「神への冒涜に対する怒り、悲しみ、嘆き、抗議する」意味で衣を脱いで祈り、一刻も早く自分たちを神扱いしないようにと、群衆の中に飛び込み、神ではないものを神とすることの虚しさを語り、⑴天地万物、人間を創造された「力」の神⑵人間はその神に背くと言う罪を犯している、けれども、神は人に対して哀れみと恵みを注ぎ続けておられる「寛容」の神⑶全ての人のために天から雨を降らせて大地に実りを与え、心も体も喜びで満たされる「恵み」の神、この神こそ真の神であり、礼拝すべきお方であると叫ぶのでした。
Ⅲ.主により頼み続ける旅 (14章19~28節)
パウロは続いて、人としてお生まれになり、私たちの救い主となられた主イエスのことに話を進める予定であったことでしょう。けれどもパウロ殺害に燃えるユダヤ人たちに妨害されます。彼らはパウロを石打にし、死んだと思い、町の外に引きずり出しました。しかし、神はその命を守られました。彼は立ち上がり、再びリステラの町へと入って行ったのです。彼は迫害、悪意、暴力にめげることなく、主を信頼して主のことばを語り続けたのです。翌日にはデルべに行き、そこを折り返しとして、これまで来た町を再訪しながら、みんなの待つアンティオキア教会に帰り、旅の報告をしました。私たちの人生は自分のためだけのものではなく、「主のために生きる旅」とも言えます。私たちが神の国に入ることができるのは、神の一方的な恵みですが、そこに入るまでには多くの苦しみがあるのです。 が、同時に主の助けと祝福が伴います。
結 論
私たちは人生の終わりを迎える時、家族に対して、そして神の家族である同志に対して、さらには神様に対して、どのような報告ができるでしょうか。たとえどんな日であっても、一日の終わりに主の前に出て、神が共にいてくださったことを感謝して休むことができるなら幸いです。人生はその積み重ねです。 さらに私たちをクリスチャンとしての働きに召し、力を注いでくださる恵みを覚えつつ、明日を備えていてくださる真の神により頼み、主のわざに励んでまいりましょう