2025年8月17日 主日礼拝メッセージ「善悪を判断する神の知恵」

メッセンジャー:仁科宣雄師

目次

 「善悪を判断する神の知恵」                   (列王記Ⅰ 3章 3~10節)

本日の御言葉
  イスラエルの人々は皆、王を畏れ敬うようになった。
  裁きを行う神の知恵を王のうちに見たからである。
                     列王記第Ⅰ 3章28節

一般的に「知識」は、知っていること、「知恵」は知っていることを活用することと言われています。「おばあちゃんの知恵袋」は、身近な生活の中にあるものの中から、経験に基づいて出てきた知恵で、時代が変わっても、生きて働き続いてほしいと思います。

Ⅰ.ダビデ王からソロモン王へ託した使命   (2章 1~9節)

ダビデからソロモンへと王位は継承されましたが、その王座をめぐって、激しいお家騒動がありました。死を前にして「多妻の苦悩」を味わうダビデですが、「私の命をあらゆる苦難から救い出してくださった主は生きておられる」と、問題に向き合い、心を立て直し、ソロモンこそ王位継承者であることを公示しました。彼は、ソロモンに最後のことばとして、「主のみ言葉を守り、主の道に歩むように」と神に聞き従い続けること、それによって主は約束を果たしてくださる」と、「命じて言った(:1)」と、強い言葉、命のことばを伝えました。さらに、即位後に起こるさま残な問題に対して、政治的な指示を与え、この世を去りました。私たちも人生の最後まで抱える「一つの戦い」があるかもしれません。その問題に「あらゆる苦難から救い出してくださった主」によって勝利しましたと、言い得ることができるなら幸いでしょう。たとえ解決できない中にあっても、主に信頼し続ける限り、主はその人生を覚え、祝福に変えてくださいます。主にある人生の証しを残し、その力を次の世代に手渡していけることは大いなる神様からの祝福です。

Ⅱ.知恵を求めたソロモン   (3章 5~15節)

神の約束によって王位を継いだソロモンに神は、「わたしに欲しいものを願え」と言われ、彼は「民を正しく裁くための知恵」と答えました。民が王(自分)のものではなく、神のものだと理解していました。主は御心にかなう願いを喜ばれ、願わなかった富と誉も与えられました。さらに、父ダビデのように主の掟と命令を守って主の道に歩むなら、つまり、み言葉を守り行い、神と共に生きるなら、長寿をも与えることを約束してくださいました。その知恵の一つが16節以降に記されていますが、ソロモンは神の知恵によって、命の尊さを明らかにした母親こそ、本当の母親だと見抜いたのです。

Ⅲ.真に善悪を知る神      

こうしてスタートしたソロモンの治世を、神はどのように観ておられたか?という疑問はわきます。ソロモンが求めた「善悪を判断する知恵」は神と共にあってこそ用いられるものです。神が人間に与えられた限りない探求心と知識欲によって、この世界はすべての分野で解明が進められていますが、思うままに改変操作できると信じている現代の状況は、予測と想像を超えた取り返しのつかない未来を形成する可能性に立たされているのではないでしょうか?神から離れたところで善悪の基準は成り立たないということを教えられます。私たちが求める祈りは、「イエスの御名を通して」神のもとに届きます。そのイエスの御業を覚えつつ、与えられた知恵を用いていきましょう。ソロモンの知恵は、神の知恵によるものだ」ということを目の当たりにした人々を、王を畏れ敬うように導きました。

結 論             

聖書は、知恵の初めは「主を畏れること」と教えています。人の目には力にならない知恵のようですが、本当に神の前にへりくだって神がみ言葉を通して示してくださるその御声を聞く時、具体的な答が返ってくるのです。神と共にあってこそ、私たちを生かす「真の知恵」を切に求めてまいりましょう。

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