メッセンジャー:仁科宣雄師
「すべての人に喜びを ~羊飼いへの御告げ~」 (ルカの福音書2章6~20節)
今、子どもでも大人も同じ立ち位置で話し合うことができる子どもが増えています。クリスマスは、「全ての人に喜びを」という日ですから、大人も子どもも一緒になってその意味を考え、共に神様からのすばらしいプレゼントをいただきましょう。
Ⅰ.誰も気づかない救い主の誕生
ヨセフとマリアにとって、約束された神の子を産むまでの戦いは記されませんが、相当なものだったでしょう。マリアが臨月を迎えた時、王様の命令が出たので、二人は、長い距離を歩き続けてようやくヨセフの故郷ベツレヘムの町に着きました。しかし、町は同じように帰ってきた人でいっぱいで「「彼らのいる場所がなかった」のです。それは、今の私たちが、自分の都合で、神様のことを大切に思う時間を後回しにしたり、そんな時間はいらないといっている姿と同じということです。毎日忙しいから日曜日だけ神様のことを思えばいいでしょう、と思う人もいるかもしれません。しかし、神様は毎日、24時間、私たちのことを大切に見守っていてくださることを覚えましょう。 「家畜小屋でよかったら…」との声に感謝しつつ、静かなその場所で、救い主イエス様はお生まれになりました。ヨセフは喜びのなかにも、誰も知らない中での主の丹樹生に疑問を持たなかったのでしょうか?これらすべては神のご計画の中にあり、ました。このイエスの誕生には、プライドも権威もなく、ただ愛だけがあったのです。罪を犯していてもそれに気がつかない私たちのために限りない愛が注がれていたのです。
Ⅱ.最初に知らせを聞いた羊飼い
皆が王の勅令に従い移動する中で羊飼いたちはいつものように羊の番をしていました。過酷な仕事の日々に加えて「数に入らない」という定められた人生…星空だけが「希望」をもたらす光でした。そんな彼らが見上げる夜空が突然輝き、み使いが現れ「大きな喜びを告げよう、あなたがたのためのしるしとして救い主がお生れになった…」と告げたのです。そのお方は①「救い主」として、神と離れてしまって神の怒りと呪いのもとにある罪から私たちを救うために②世界の創造「主」であり、世界中のものを愛する力と権威をもっておられる③「キリスト」と呼ばれ、「メシア=油注がれた者」で、真の預言者、祭司、王として人々に神を表す働きをされるのです。ローマ帝国が権力を持つ現実に対し、くさびを打ち込むかのように「天に栄光、地に平和」と天使たちの歌声が、響き渡ります。その夜、羊飼いたちは恐れるほどの聖い光に包まれ、地上の誰よりも先に「さあ今、あなたの救いが始まったよ!」と伝えられたのです。
Ⅲ.イエス様を探し当てた羊飼い
羊飼いたちは町に急ぎ行き、飼葉桶に眠るイエスにお会いしました。世界中の人々がずっと待っていたメシア・救い主が、赤ちゃんとして、父なる神様のもとからこの世に来てくださったのです。それを誰よりも早く目にした羊飼いたちの心は喜びでいっぱいです。そして、この出来事を町のみんなに知らせたのです。神は人間扱いされていないような羊飼いを大切な存在とし、彼らを救い主誕生の証人としてお選びになったのです。 このように喜び、新しい希望をいただいた羊飼いたちは、「羊飼い」ゆえに選ばれたことを心から感謝し、神様を賛美しながらまた元の厳しい羊飼いの仕事へと帰っていきました。現実から逃避するのではなく、今の自分を受け入れ、前に進める力となるのです。
結 論
私たちも、「昔々、ユダのベツレヘム」で起こったこの出来事が、今の自分のためであることを信じて、共に喜び、力としましょう。 |