2024年6月30日 主日礼拝メッセージ「神の時を経て得られる祝福」

メッセンジャー:仁科宣雄師

目次

「神の時を経て得られる祝福」       (創世記 45章 1~15節)

本日の御言葉(ローマ人への手紙 8章28節)
神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。

Ⅰ.ヨセフと兄たちの再会      42章

ヨセフが解いた夢のとおり、エジプトでは7年の大豊作のあと7年の大飢饉・・・その飢饉は広範囲に及び、すでに備蓄対策がとられていたエジプトに他国から多くの人が食料を求めてやって来ました。その中に一組の家族が…ヨセフは顔を地面につけて深々とお辞儀する彼らを見て、一目で兄たちだと気づきました。かつて自分が見た兄たちが自分にひれ伏すと言う夢が思い出されます。ヨセフは、兄たちにスパイの容疑をかけ、その疑いを晴らしたければ末息子のべニヤミンを連れてくるように命じます。そして、兄達を3日間監獄に入れますが、その時、兄たちがあの時の罰としてこんな苦しみにあっていると聞くのでした。(42:21,22)ヨセフはその場で赦すことはせず、兄の一人、シメオンを人質にし、他の兄弟たちをカナンに帰らせました。

Ⅱ.兄たちを試すヨセフ     43章、44章

ヨセフは、すぐに真相を話すことはせず、兄たちを試します。何回も彼らに言いがかりのような疑いやわなを仕掛け、兄弟たちの心を探ります。最後の試みで、父の愛する末息子ベニヤミンを捕らえ、その命の権利をヨセフが握ることとなりました。最悪の場合を考えると父がどれほど悲しむか…そうなれば黄泉に降るとまで言う父の悲しみを知るユダが、自分の身と引き換えにベニヤミンを父のもとへ帰らせるようにと願い出ました。そんなふうに家族が深く結びついている様子を知って、ヨセフは自分の正体を明かしたのです。

Ⅲ.神の時を経て  祝福されるヤコブ家族   45~50章

 ヤコブの偏愛による家庭の不和…ヨセフが自分の見た夢を何も考えずに話したその時から今に至るまでの「時間」、ヤコブの家族にはそれぞれ、神との時間が必要でした。
①、罪と向き合う時間…兄たちには、ヨセフ、父への言い分、他の兄弟たちとの連帯感など理由がありましたが、自分の罪を認める時間が与えられたのです。兄たちの罪は、神に対して犯した罪であり、神と和解するためにヨセフを用いられたのです。私たちも神の前に罪人であることを覚え、その一つ一つに向き合わなければならないのです。
②、赦せる者に変えられる時間…ヨセフは、兄たちの暴挙を忘れることはできなかったでしょう。しかし、惨めな自分を前に神からの賜物を確信し、自分を救い出してくださる神を体験し、神への信頼は深まったのです。ヨセフは愛する家族が飢饉から救われるだけでなく、互いに赦し合える恵みに生かされたのです。自分の「主」である神が先に自分をエジプトに遣わしたのだから心を痛めることはないと言えるほどに成長させられたのです。
③、神の祝福を知る時間…ヤコブは、大切なものを失うなかで、約束されていた神の祝福を得ることができました。本当に愛し合う家族と共に過ごした17年間、その最後には家長としてだけでなくイスラエルの12部族を祝福する恵みをも与えらえれたのです(49章)。

結  論

ヨセフは、私たちにとってイエス・キリストによる罪の赦しを与え、神の変わることのない愛を教えています。神を愛し、神の約束を信じ、神を「わたしの主」として生きる人のためには、神がすべてのことを相働かせて、益とされ、救いの完成のために用いてくださることを信じて、約束されている祝福を勝ち得てまいりましょう。

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