2024年11月3日主日礼拝メッセージ 「信仰告白を土台とする教会」

メッセンジャー:仁科宣雄師

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 「信仰告白を土台とする教会」     (マタイの福音書 16章13~20節)

本日の御言葉(マタイの福音書 16章16節)
あなたは生ける神の子キリストです。

今年もここまで多くの人に助けられてきたと思うことができるなら感謝です。どんな時にも、「私の味方」と言えるお方を明確にすると、前向きにとらえることができます。

Ⅰ.人の子とは誰か?      (16章13節)

今の私たちは、「人の子」とはイエスご自身のことと理解できますが、当時は「人の子」とは、「見よ、人の子のような方が天の雲と共に、来られた。…この方に、主権と栄誉と国が与えられ…みな、この方に仕えることになった(ダニエル7章13~14節)」と預言を通して言い表され、メシア(救世主)を指しました。人々は、「メシア」とは「バプテスマのヨハネが生き返った」、「旧約の偉大なエリヤ、エレミヤの再来」と捉え、目の前にいるイエスが「メシア」と考える人は少なかったのです。イエス反感さえ持つ人々がいる中で、イエスは、十字架の死に向かう転換点となる時、じっくり弟子たちと話し合う必要を覚え、場所を選んで、「あなたはわたしを誰だと思うか?」と、聞き出されたのです。

Ⅱ.信仰とは「応答」       (16章14~17節)

 ペテロは「あなたは生ける神の子キリストです。」と力強く、簡潔に答えます。これは彼の信仰告白と言えます。「生ける」=異教の神々崇拝が盛んな土地で、時代を超えて真に生き続けておられる神。「神の子」=イスラエル人が信じる唯一の神が目に見える形で現れてくださったお方。「キリスト」=ペテロがこの場で「メシア(油注がれた救い主)」と口にしたのをこの福音書の記者マタイがギリシャ語で「キリスト」と記したもの。と、ペテロは「そのお方がメシアとして、今、自分の前にいてくださる。」と告白したのです。
 実際ペテロはこの段階では、その意味をすべて理解できてはいなかったでしょう。それでも、ペテロは正しい告白に導かれたのです。イエスは、この告白ができたのは、天におられる神が導いてくださったからだと説明なさいました。
 信仰は聖霊によって導かれ、自らの応答をもって確かにされます(Ⅰコリント12章3節)。日毎に「あなたはどこにいるのか(創世記3章9節)」、「わたしを誰だと言いますか(マタイ16章15節)」)との神の御声に応答することが信仰者の生き方です。

Ⅲ.教会に託された使命     (16章18~20節)

さらにイエスは、生まれつきの血肉による人生から、神の知恵と力をいただいて生きる「ペテロ=岩」として新しい名を生きることになる、幸いだとおっしゃいました。これからわたしを救い主と信じて、その信仰を言い表す人が世界に広がっていきます。私はその人たちを皆一つにして、「教会」と呼びます。あなたがしたと同じ信仰告白が、びくともしない岩のような、教会の土台となります」とおっしゃられ、そして、死を意味する「黄泉の門」は、死に勝利したイエスを主と告白する教会に打ち勝つことはできないと続けられます。時代が進み、クリスチャンに対する迫害がひどくなった時、お互いの信仰を言い表すのにクリスチャンは地面に魚の形を書いて、「私は生ける神の子キリストを信じています」と信仰の合図としたのです。
 世の人々も弟子たちもイエスの「救い主メシア」としての本当の姿が理解できていませんでした。そのためにいたずらに話題になることを避け(16章20節)、ご自身の死と復活が成就した時、「福音を宣べ伝えなさい」と教会の使命を明らかにされました。 

結 論

私たちは日毎に「あなたこそ生ける神の子キリストです」と告白することで神からの知恵と力をいただくことができます。その告白をも、自分の力に頼ることなく、今日の救いを備えていてくださる主と共に歩んでまいりましょう。

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