メッセンジャー:仁科栄子師
「約束を実現される神」 (ルカの福音書 10章67~80節)
本日の御言葉 ルカの福音書 1章 76,77節
幼子よ、あなたこそ いと高き方の預言者と呼ばれる。主の御前を先立って行き、その道を備え、
罪の赦しによる救いについて、 神の民に、知識を与えるからである。
ついに時が満ちて、救い主イエス・キリストがこの世に来られ、神の国の到来を成就されました。この救いのご計画のために準備は細やかに進められており、イエスに先立ち、「救い」の前触れをする者「バプテスマのヨハネ」が送られました。
Ⅰ.祭司ザカリヤに与えられた恵み 1章5∼25節
①主の前に忠実に生きる恵み…大祭司、祭司は堕落し、信仰は世俗化、形骸化している社会にあって、祭司ザカリヤと妻エリサベツは、「神の前に正しい人で、主のすべての命令と掟を落度なく行って」いました。これには自分たちの意志を必要としますが、神様の励まし、力があってのもの、主の恵みなのです。二人の子どもを求めての切なる祈りは聞かれることはなく、エリサベツの苦しみは続きましたが、それも昔の事…、すでに年齢を重ねた二人はその祈りを閉じていたでしょう。一方、ザカリヤは祭司として生涯に一度あるかないかのチャンス、「神殿で香をたく務め」が当たりました。
②主に覚えられていた恵み…ザカリヤが神殿に入り香を焚いていると、主の使いが現れ、「あなたの願いが聞き入れられた」と告げたのです。ザカリヤとは「神は私のことを覚えていてくださる」、エリサベツとは「私の神は誓い(忠実な方)」という意味です。私たちが自分のささげた祈りを忘れたとしても、主はその祈りを忘れてはおられないのです。主は、忠実で清潔な器を選び、キリストの道備えをする預言者を生み出されたのです(Ⅰコリント1章27,28節)。
③沈黙の恵み…御使いはザカリヤに子どもが誕生するまでの間、口がきけなくなる」と不信仰の罰を与えます。この強制的な沈黙は、エリサベツのおなかが大きくなるのを見ながら、胎の実が成長するように、霊的視野が養われ、大きく広がっていく時となったのです。主が「沈黙」を与えられたなら、その沈黙を通して、不信仰の思いを取り除き、主の光を求めて祈ることができるまでに導いてくださることを覚えましょう。
Ⅱ.ザカリヤの賛歌 (1章67∼80節)
①ご自分の民を顧みてくださった主を賛美 (1章68∼71節)。神は罪にとどまる民を見放すのではなく「救うため」に介入し、この地上に救い主を遣わしてくださいます。そのお方がまさに今、来てくださるという緊迫感を持ちつつ、開口一番、主を賛美したのです。
②神の国の到来を預言(1章72,73節)。来臨されるキリストがアブラハム契約を成就し、ダビデの王座に就いて、神の国の勝利をもたらす、そのお方が「暗闇と死の陰に住んでいた者たちを照らし、私たちの足を平和の道に導く」と、メシア預言の成就の宣言です。
③ヨハネの使命を預言(1章14∼17、76∼79節)。今、命を頂いたわが子ヨハネがその救い主の道備えをすると、ザカリヤは自分の言葉で告げると同時に、夫婦としてわが子ヨハネを神の働き人として神にささげるのでした。
Ⅲ.再臨を待ち望む私たちの使命 (Ⅰテサロニケ2章19、20節)
一度目に救い主として来られたイエスは、再び、今度は私たちを迎えに来てくださいます。神が罪の世界に最後の審判をくだされる時、神の国に入る者、入れない者に分けられるのです。自分と共に愛する人が真の平和の国に入れることを願いつつ、神の価値観に目を留めて、主からいただいた使命を果たしてまいりましょう。
結 論
こんな小さい私ですが、神様の約束を信じて神のことばを伝える時、神の祝福が世界に繋がることを期待しましょう。クリスマスによって約束を実現された神は、再びこの世に来られます。新しい真の平和の国へと迎え入れるために…。