メッセンジャー:仁科宣雄師
「主に与えられる権威」 (サムエル記第一 10章1~9節)
本日の御言葉
ただ主を恐れ、心を尽くして、誠実に主に仕えなさい。
主がどれほど大いなることをあなたがたになさったかを、よく見なさい。
サムエル記第一 12章24節
神は人に世界を管理し、祝福を得ることを任され、そのために必要な知恵と力を与えられました。多くの国がその目的、目標を見失っているのではないでしょうか?
Ⅰ.王を求める民 8章
ヨシュアをリーダーとしてカナンの地に定着したイスラエルの民は、周りの国を見ては、目に映る快楽に心奪われ、神を捨てて偶像に仕えるのでした。そして、他国のように「王」によってこそ国の繁栄を手にできると思い、自分たちにも「王を!」と求めます。
サムエルは主に祈ります。主の答えは意外にもOKでした。民は特別に愛されている特権に気づくことはなく、他国のように目先に囚われて生きる道を自ら選んだのです。
Ⅱ.主によって王となったサウル 9,10章
最初の王として神が選ばれたのは「サウル」。農家の息子としての人生が激変します
①神によるサムエルとの出会い
サウルは父の命で、しもべと共にろばを捜しに出かけますが見つからず、帰ろうとした時、しもべが「この町にいる神の人=予見者(=サムエル)なら、教えてくれるかもしれません」と勧め、サムエルのもとへ行きました。サウルにとって日常生活の中での出来事でしたが、神は働きを進めていたのです。サムエルは神からサウルのことを聞いており、彼に神の計画を話します。そして「王」としての油を注いだのです
②神の選びの確かな御手
サウルが王として選ばれたことが民の前で公にされますが、彼は荷物の間に隠れていました。すでにサウルはサムエルを通して王として心の準備の時が与えられていましたが、自信が持てず、その心は定まっていなかったのです。それでも呼び出されて全部族の前に立ったサウルの姿は、民を喜ばせ、「王様万歳」と叫ぶのでした。
私たちも自分で神のみこころを確信していても、前に進む勇気がもてないと言うことがあります。主の御手が私たちを主のみこころへと引き上げてくださるのです。
③主に与えられた王の権威
このように、主の霊がくだり、王としての油が注がれ、全身で「主の霊」を受け止め、神の一方的な先導によってサウルの王としての働きがスタートしました。
サムエルは、民がどれほど「神を退けた」という意識をもっているのか、サウルを王に祭り上げ喜ぶ民の叫びは、主への賛美とどうつながるのか…主の導きを祈り続けます。
Ⅲ.歴史を通して働かれる真の王 11、12章
早々に、民の中で神に心を動かされてサウルにつく者と、サウルを軽蔑する者に分かれます。襲撃にもあいます。泣き叫ぶだけの民の中で、サウルの上に主の霊が激しく臨み、勝利することができました。サムエルは、これは神が私たちイスラエルをご自分のものとして愛し続けていてくださることのゆえであると…これまでの歴史を通して神がわれらの「主」であることを話して聞かせ、私たちの「良い正しい道」を教えるのでした。
結 論
多くの人がこの先の社会に不安を覚えていますが、自分たちの手で何とかなるという傲慢に気づくようにと、神はさまざまな警告を発しておられます。神を要らないという「罪」がもたらす滅びから私たちを救い出すために、主イエスがこの世に来られました。教会はこの主のことばを告げ知らせるために建てられています。真の王である主イエスの権威を恐れつつ、信頼する中で、主が示される一人ひとりの使命を明確にし、教会創立47周年に向かって新たなスタートといたしましょう。