2025年3月9日主日礼拝メッセージ 「主に与えられる権威」 

メッセンジャー:仁科宣雄師

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「御声に聞き従う祝福」          (サムエル記第一 15章10~23節)

本日の御言葉
  子たちよ、今、わたしに聞き従え。幸いなことよ、わたしの道を守るものは。
                             箴言 8章32節

お互いの求めるものが一致することから始まり、時には失敗や足りなさを覚えながらもお互いが意見し合い、改善されていくこと、思いやりも加わって「強い信頼関係」が結ばれていきます。主とサウルの信頼関係はどうだったでしょうか?

Ⅰ.退けられるサウル王

王として立てられたサウルの大きな役割は、周辺民族との戦いに勝利し、イスラエルの領土を安定した状態に導くことでした。「主に選ばれた」サウルは、主の声を求め、従い続けたならサウルの名声はいついつまでも語り告げられたでしょう。しかし…

①主に信頼しない失敗     13章

最初の戦いでアンモン人を打ち負かし、自信を得たサウル王は、ペリシテ人の侵入に対して全面闘争に突入します。しかし、数の上でも、武器の上でも負けるのは目に見えており、その兵士たちも敵を恐れて逃げ隠れ、残った兵士たちも戦々恐々です。ただ、当時のイスラエルの戦いは信仰に基づいて行われました。それゆえに、戦いの前にまず礼拝をささげることが必須でした。神の力に信頼して、どんな戦いも勝てると勇気を頂くのです。その礼拝を司るのがサムエルです。彼らはサムエルが来るのを七日間待つよう命じられていましたが、その日を過ぎてもきません。目の前にはペリシテの兵が迫ってきます。焦ったサウルは、自らの手でいけにえをささげたのです。そこにサムエルが到着し、サウルを厳しく咎めます。遅れて来たサムエルにも非があり、サウルの身に迫った危機感、怖れ、焦りは私たちも同情するところです。しかし、このような緊急事態だからこそ、「共におられる」主の指示を仰ぎ、冷静に行動することを求めなければならなかったのです。それは心から神を信頼すると言うことでした。サウルの言い訳を聞いてサムエルは強く叱責し、「あなたの王国は立たない」とサウル王朝が一代で終わることが宣言されたのです。

②主を侮った失敗    15章

神の目にはサウルの信仰は曖昧で一貫性が欠けていること、その実質は中途半端なものと見えていました。アマレク人との戦いの時、神の「聖絶せよ」という命令を聞かずに王の命と良い牛、羊を惜しんで取っておいたことはその信仰の現れです。確かに「聖絶」とは厳しい要求です。人の基準ではなく、神の基準に心を変えられなければでき得ないことです。神はサウルの心の中をご存知でした。神は彼を王にしたことを「悔いる」=悲しみ、心を痛めるのでした。サムエルも神からそれを聞いて、複雑な心境の中、祈るのでした。一方サウルは、そのことをサムエルに隠し、勝利の手柄をほめてもらおうとしますが、その罪を糾弾されます。サムエルの叱責にあくまでも主へのいけにえとして取っておいたのだと弁解するのでした。

Ⅱ.主の求められる「ささげもの」     (15章22~26節)

サムエルは、主が喜ばれるのは、最良の羊や牛のいけにえではなく、主の御声に聞き従うことであると言いました。サウルは、あっさり悔いるのですが、その言葉にも神は鋭い目を向け、サウルへの宣告は変えられることがありませんでした。

結  論

私たちの信仰は、神の前に欠けだらけの自分であることを認め、だからこそあなたに信頼します。あなたの声に聞き従います。という行動に繋がっているでしょうか?神は信仰による行動を待っておられるのです。 主の愛の中にある、厳しさと赦しを読み取り、主のことばに聞き従ってまいりましょう。

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