メッセンジャー:仁科宣雄師
「世界の王なる救い主」 (マタイの福音書 1章18~25節)
本日の御言葉
(博士たちは、)母マリアとともにいる幼子を見、ひれ伏して礼拝した。
マタイの福音書 2章11節
絵本や降誕劇、「クリブ」と呼ばれる模型飾りでは、イエスを囲むヨセフとマリア、羊飼いたち、博士たちの姿が見られることが多くありますが、羊飼いたち、博士たちはイエスとは無関係に思われる人たちでした。
Ⅰ.不思議な星に導かれた博士たち (1~12節)
博士たちがエルサレムに来た時には、イエスは2歳くらいと考えられています。彼らは、「東方」(=今のイラン、イラクの辺り)で、占星学、天文学に通じていました。古代、ユダヤ教や他の宗教には、星が偉大な人の誕生を告げ知らせるという考えがいくつかある中で、彼らは夜空に光輝く不思議な星を見たのです。調べると、ユダヤ教の知識をも持つ彼らは「ユダヤ人の王の誕生」を知らせるものだと確信したのです。彼らの贈り物が3つと言うことで、3人の博士と言われますが、多くの犠牲を要する旅であり、多くの人達で移動したと思われます。不安も覚えながら、「ユダヤ人の王を拝みたい」と、喜んで千キロ超の道をキリスト(=油注がれた王)に会いに来たのです。王として生まれたのだから…と、まずエルサレムの王ヘロデのもとを訪ねました。
Ⅱ.エルサレムにいた王様、祭司長たち、律法学者たち
博士たちの話を聞いた、ヘロデ王、祭司長、律法学者たちの反応は対照的でした。ヘロデ王は自分の立場を揺るがす王の誕生に気づき、動揺し、急いで、その王キリストがどこで生まれたのか、祭司長、律法学者たちに調べさせます。「ベツレヘム」だとわかり、博士たちに教えますが、この時ヘロデは、自分の王座が脅かされることを恐れ、キリスト暗殺計画を立てるのでした。が、神の介入により失敗に終わった王は、エルサレムに住む2歳以下の男児を殺すという狂気に襲われたのです。また、祭司長、律法学者たちは、毎日聖書を読みながらも、メシアの預言が成就するとは考えていなかったのでしょう。この時改めて調べたこと、そして誰一人、博士たちと一緒に行こうとはしなかったことは無関心の表れです。
Ⅲ.真の王への贈り物
星に導かれ、キリストのもとへ来た博士たちは、ひれ伏して礼拝しました。真の神を知らない「異邦人」でしたが、目の前の幼子が仕えるべきお方であるとわかったのです。彼らの用意した贈り物は特別な意味、深い意図をこめたものではなかったかもしれません。しかし、イエスのご生涯を見る時、イエスにふさわしいものだったのです。
①黄金…古代、黄金を受けるにふさわしいお方は「王」でした。イエスは「全ての人の王」としてお生まれになりました。圧倒的な権威と軍事力で人々を支配するのではなく、人知をはるかに超えた愛で人々を守り、治める「真の王」の誕生でした。
②乳香…神殿の礼拝で、とりわけ、祭司が祈りをささげる時に用いられました。祭司は人の罪の償いとして供え物を捧げ、神と人を結びつける働きをします。イエスは「ご自分の身体をいけにえとして」神に捧げ、私たち人間の罪の赦しを完全なものとされたのです。私たちは大祭司なるキリストによって神に近づくことができるのです。
③没薬…人の死に際して使われるものであり、幼子に対して不吉とも言えます。しかし、救い主、真の王としてお生まれになったその意味を教えるものとなりました。
結 論
クリスマスは、救い主の誕生をお祝いする日、そして真の王なる主を礼拝する日です。「私の救い主」としてお生まれくださった主のご降誕を感謝し、賛美いたしましょう。このイエスを信じて救われる人が起こされますように祈りましょう。
